暗がりで目が見えてない!? くう、網膜変性症の疑い

今日は櫻のお姉ちゃん、くうのお話をします。

こんにちは。

久しぶりに登場のおおやサンです。

恥ずかしながら今年は盛大に腰をやりまして・・・。笑

しばらくわんわん保育園をお休みしております。

2020年ももうすぐ終わりですが、今年めちゃくちゃいい事とめちゃくちゃ悪いことが半々にあった不思議な年でした。

悪い出来事の1つをこれから書きたいと思います。

くうの異変

人が大好きで甘えん坊なくう。

なのに私が長く寝たきりだった挙げ句に入院し、二度も手術をしてくうをかまってあげられない日々が長く続きました。

どんなに寂しかっただろうと思います。

ようやく退院して家に戻ってきた頃には、くうの様子が少し変わったように感じました。

おもちゃを見失う

様子が変わったように感じたことは、なんとなく動きがにぶいというか・・・。

あまり動かなくなったような気がしたのです。

しばらくわんわん保育園をお休みしているから、櫻と一緒にかけっこできなくて体がなまっているのかな、と思いました。

大好きな「とってこい」遊びの時も、途中でおもちゃを取りに行くのをやめてしまったり。

すぐそこにあるのにウロウロして、おもちゃを置き去りにして戻ってくるのです。

外を歩こうとしない

散歩に行っても歩かないし。(でももともと散歩嫌いなんだけどね)

それから気になったことは、私を見る目が前と違うような・・・。

じーーーっと睨んでる。

「くう、怒ってるの?」と聞いてみました。

もちろん返事などありませんが。笑

私の体の不調などわからないのですから、しばらくほっておかれて怒っているに違いありません。

体を治すより、くうとの信頼関係を取り戻すのが先だと思い、ガラスの腰にムチを打ってくうをたくさん抱っこしました。

目の奥が白く見える

毎日いっぱい話しかけていっぱいナデナデして、毎日一日中くっついて過ごしました。

そりゃあもう甘やかし放題です。笑

大きなまんまるのつぶらな目。

私はくうのクリクリおめめが大好きです。

くうのおめめを覗き込むと、なんだか少し目の奥が白っぽく見えることに気づきました。

くうももう9歳。私よりおばちゃんです。

もしかしたら白内障・・・?

ちょっと心配になってきました。

ガラス戸に正面から激突

11月の下旬、1年ぶりの里帰り。

大好きなお兄ちゃんに久しぶりに会えて、くうさんはご満悦です。

見てくださいよこの顔。笑

なんて嬉しそうなんだろう。

実家には長い廊下があります。くうのお気に入りの場所。

運動不足が嘘だったように、思いっきり駆け回っていました。

そして事件は起きたのです。

バーーーーン!!!

とてつもない大きな音。

くうが客間のガラス戸にすごい勢いで正面からぶち当たったのです。

ガラスは割れませんでしたが、鼻の跡がだいぶ広い面積で付いていました。

あまりの衝撃だったので鼻が折れたんじゃないかと思ったほどです。

その後も元気いっぱいで痛そうな素振りも見せなかったのでホッとしましたが、本当にビックリしました。

おばあちゃん、ガラスを綺麗に磨きすぎたかな。

ケガもなく笑い話で済みましたが、私は白内障の疑いが頭の中で大きくなるのを1人感じていました。

網膜変性症(網膜萎縮症)

耳のお薬をもらいに動物病院へ

12月8日。

くうが耳をかゆがっていたので、病院へ連れていきました。

耳はたいしたことはなく、お薬を塗ってもらって終了です。

獣医さんに気になることを相談してみました。

「最近、目の奥が白く見えるんです。白内障じゃないかと思って・・・。」

獣医さんはこう答えました。

「うーん、年齢的なものじゃないかな。心配ないと思うけどね。」

ホッとした私は、先日のガラス戸にぶち当たったくだりをネタのように笑って話しました。

「そんなこと初めてだったから白内障じゃないかと思っちゃいましたよ〜。笑」

すると、獣医さんが

「ん?・・・それは・・・ちょっと検査させてください。瞳孔開く薬入れますね。」

もちろん不安が払拭されるためなら検査してほしいので同意しました。

そして5分後、瞳孔が開いたところで丸い分厚いルーペを使ってくうの目を診始めたお医者さん。

「・・・これは・・・白内障より怖い病気かもしれない・・・。」

その言葉の意味を呑み込めない私。

椅子に座るよう勧められ、説明を聞くことになりました。

網膜変性症とは

「くうちゃんは、網膜変性症の疑いがあります。」

網膜変性症とは、目の網膜の血管がだんだん細くなり萎縮していくことで栄養供給が滞り、視細胞が死滅していずれ目が見えなくなる病気です。

網膜萎縮症とも呼ばれています。

進行性の病気で治療法はなく、ミニチュアダックスによく見られる遺伝的な病気なのだそうです。

発症するのは1期と2期があり、1期は2〜3歳頃、2期は8〜9歳に発症することが多いと統計が出ています。

くうは9歳。可能性は高いです。

でも・・・まさか・・・。

目のしくみ

この「視神経乳頭」という目の奥にある部分から太い血管が眼球に向かって枝のように広がっています。

その血管を通って栄養が行き渡るしくみになっています。

正常な網膜と視神経乳頭

通常の状態では、太い血管がハッキリと見えます。

血管から栄養が供給され、よく見えている状態です。

眼球は透明感があり、くすみはありません。

網膜変性症の目

この写真は網膜変性症のダックスちゃんの目の写真です。

血管がほとんどなくなって視神経乳頭が萎縮しています。

この写真のワンちゃんはすでに失明している状態です。

眼球はくすんで透明感が失われています。

くうのお目々の状態

「一緒に見てください。」

そう言って、私にもルーペを持たせ、くうの目の状態を見せてくれました。

血管がやっと見えるほど細く、目の周りにはくすみのようなものがありました。

え?これって・・・。

見ても信じることができず、「見えますか?」と言われた時、「ちょっとよくわかりません。」と答えてしまいました。

もう1つの検査

ルーペの検査の他に、もう1つ検査をしました。

暗がりの中を歩かせるというものです。

くうと私の間にいくつかの障害物を置き、ライトを落として、ぶつからずに主人の元へ行くことができるかを試すのです。

ライトを落としても私にはよく見えました。

「くう、おいで!こっちだよー!」

呼ぶと、くうはこちらへ向かって歩きだしましたが、すぐに迷い初めてお医者さんの足にぶつかり、斜めの方向へ歩いて行きました。

見えてないんだ・・・。

電気を点け、もう一度くうを呼びました。

くうはすぐに方向転換して私の元へ駆け寄ってきてくれました。

進行を遅らせる可能性に賭ける

あまりの衝撃に、その後は動揺を隠すのに必死でした。

グラグラ揺れる頭の中で、お医者さんが話すことを一言一句聞き逃すまいと必死になって話を聞きました。

遺伝が関係しているから生活の中に原因はないこと、

現段階では治療法はなく完治は見込めないこと、

最初は明るい所では見えているけど薄暗い場所では見えなくなり、徐々に失明していくこと、

治る薬はないけど進行を遅らせる可能性があるサプリメントがあること。

話を聞きながら思い返すと、投げたおもちゃを見失ったり、物にぶつかったり、足を踏み外したり、

私をじーーーーーっと見ていたことが腑に落ちた気がしました。

睨んでたんじゃない。よく見ようとしてたんだ・・・。

4つの提案

お医者さんから4つの提案がありました。

1.このまま何もしないで様子を見る
2.少しでも進行を遅らせる可能性があるサプリメントを継続して飲ませる
3.新潟にいる日本一腕のいい先生に診てもらう
4.別の動物病院の眼科専門の先生に診てもらう

提案を聞いた時点で、私の選択は一択でした。

サプリメントを飲ませる。

どんなに腕のいい先生に診てもらっても、治る可能性はない。

専門の眼科の先生に診てもらっても、この診断が白か黒かを決められるだけ。

前向きな方法はただ1つ!栄養を少しでも目に送るためにサプリメントに頼るしかないのです。

網膜変性症の進行を遅らせるサプリメント「メニわんアイⅡ」

早速サプリメントをもらって帰りました。

ビール酵母、アスタキサンチン、ビタミンEが入った動物用栄養補助食品です。

これが目にいいというわけなんです。

日本ではサプリメントという扱いですが、外国ではこれを治療薬として認定している国もあるそうです。

与える量は2粒を1日2回です。

ダックスのような小型犬は1日4粒、中型犬は1日6粒、大型犬は1日8粒を目安に与えます。

朝と夕方の食事の時に食べさせることにしました。

錠剤は小さめで食べやすそうなのですが、なかなか飲み込んでくれません。

今のところ騙せたのはカボチャにくるんだ時だけです。

一度錠剤と見破ると、その後は何をあげても警戒して口の中で確かめて吐き出すくうさん。

いつもボーッとしてるのに、こういう時だけは慎重派。

これからはカボチャをきらさないようにしなければいけませんね。

まだ「疑い」だから病気と決まったわけじゃない

あまりのショックで、家に帰ってからさめざめといつまでもいつまでも泣き続けてくうを心配させてしまったダメな飼い主のおおやサン。

もしくうの目が見えなくなったら、あのキラキラした目でニコニコ見つめてくれなくなるんだ。

何も見えなくなってしまったら怖いよね。不安だよね。

暗闇の世界で耐えられるんだろうか。幸せにしてあげられるだろうか。

泣いても泣いても涙が枯れることはなく、次の日もくうの顔を見つめては涙が溢れました。

でも!

3日目にようやく気持ちの切り替えができました。

まだ決まったわけじゃないじゃん!

行きつけの動物病院には診断を決定づけるための機械がなかったのです。

だから、希望はあります。

あくまでも「疑い」なんだから。

今はちゃんと目が合うし、しっかり見えていると感じます。

暗がりでは見えない可能性がありますが、暗くなる時は一緒に寝る時なので、くうが起きている間は必ず光の中にいます。

薄暗い曇りの日は必ず電気をつけます。

だから大丈夫。

このままサプリメントを飲み続けて、私達は勝ちます!

2〜3年後に失明していなければ、私達の勝ちです!

くうがずっと笑顔でいられるように、毎日頑張ってかぼちゃを茹でます。笑

長くなってしまいましたが、ネットの情報に網膜変性症の事例の記事が少なかったので。

同じようにショックを受けている飼い主さんの力になれたらと思い、書きました。

櫻の楽しいブログの中で、暗〜い話をしてしまい、申し訳ありません。

あまりネガティブなことは書きたくないのですが、心配してくれる方のためにもまた現状報告させてくださいね。

櫻もくうも、日々元気いっぱい!

これからもワンコライフを楽しんで送りたいと思っているので、今後とも櫻とくうをどうぞよろしくお願いします。

ぺこり。